学習サロン ブリリアンス

ニコニコしてればいいよ

試合でミスしたってニコニコしていればいいよ。その方が絶対うまくいくから。~ある高校生が友人にかけた言葉より~

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個別指導をしている生徒からこんな話を聞きました。

「今回数学の定期試験に向けてものすごく勉強をしたんですが、いざテストが配られてみたら、自分が想定していなかった範囲からたくさん出題されていることに気づいたんです。それで焦って頭が真っ白になり、たくさん勉強してきたできるはずの問題すらできなくなってしまって、悲惨な結果に終わってしまいました…。

とてもショックだったのですが、ふとあることに気づいたんです。私は焦るとパニックなって、力が発揮できなくなるのは、勉強だけじゃなくて、部活でもそうだったなあって。

最近、部活でダブルスを組んでいる友人が、私にこんなことを言ったんです。『○○は、調子に乗っている時はすごく上手いけれど、ミスが続くと、責任を感じたり焦ったりして、どんどん悪い方向に向かう。こんな言い方すると無責任な感じもするけど、試合でミスしたってニコニコしていればいいんだよ。その方が絶対うまくいくから』って。

それから、友人のアドバイスに従ってミスしてもニコニコしていたら、それまではいつも競り合っていた相手に、大差をつけて勝てるようになったんです。本当に気持ちって大事なんだなあって実感しました。この部活での経験を、数学のテストにも生かしていけたらって思います。」

私は話を聞いて、この子はものすごく貴重な経験をできて本当に良かったなあとしみじみ思いました。しかも、受験本番の時でなく、今のタイミングで「意義深い失敗」ができたことが幸運です。そしてまた、私の生徒をよく見て、よく理解した上での、その友人の真摯な助言は、真理を深く突いているなあと思いました。

人はミスをしたら、ミスをした自分を責めがちですよね。そして、ミスをした他者に対しては「ミスした自分を責めているような顔」を、強要してしまうものです。

例えば、サッカー日本代表の選手が、決定的な場面でシュートをはずしてもニコニコしていたら、応援している側の我々からすると腹が立つものです。でも実際、シュートをミスして暗い顔をすることが、観客の溜飲を下げること以外に何のプラスがあるのでしょうか。むしろ、ミスしてもニコニコ明るい顔をしている方が、その後の選手のパフォーマンスを上げることにつながるのなら、その方がずっと実利があるわけです。

まあ、プロスポーツ選手になってしまうと、応援してくれている人の目にどう映るかという部分も含めてのプロですので、単純には割り切れませんが、アマチュアである我々はそんなこと気にしなくても良いはずです。特にテストでは、誰が見ている訳でもありません。ニコニコしてても文句は言われない。たとえミスしたって、たとえ出来ない問題があったって、ニコニコして、出来る問題だけに落ち着いて集中した方が、良い結果がでるはずです。

またこれはテストや部活だけでなく、人生の様々な局面でも言えることかもしれません。失敗した自分を責めて暗い顔をするより、失敗してもニコニコして明るい顔をしている方が、その後のパフォーマンスが上がるなら、そっちの方がいいじゃないですか。日本代表の選手じゃないんだし、「ミスをした自分を責めているような顔」を強要する観客はどこにもいません。誰も文句を言いません。

「ミスしたってニコニコしてればいいよ」という、生徒の友人の真摯な助言は、私自身も含め、多くの人が本来の力を発揮していく、大きな手助けになってくれるんじゃないかと思います!

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