10月に入りましたね。
Halloween期間中のブリリアンスは「お化けも勉強する塾」として元気に活動しています(笑)
さて最近、「学校の数学の授業がつまらないです」という生徒の声をよく聞きます。
年度の半分が過ぎて学校生活にも慣れ、授業に対して思うところがたくさん出てくるからでしょうか。
鹿児島県の公立高校の数学の授業では、「生徒が各問題の解答を黒板に書いて、それを先生が添削していくスタイル」が広く採用されています。
このスタイルだと、学校側は授業の進度を速めることができるので、理系なら3年間で5冊の教科書を終わらせ、しかも受験演習までしなければならないという「現実」になんとか対応できます。
しかし、「黒板に書かれた生徒の解答方針は人によってまちまちなので、正当な方法が学びにくいです」とか「予習の段階で自分で理解できたものは授業でも分かるけど、予習の段階で分からなかったものは授業で聞いてもよく分からないです」という嘆きも生徒からはよく聞かれます。
がんばって予習をしているのに、授業がわからない。
…授業っていったい何なんでしょうね。
もちろん、この授業スタイルに適応できて、うまく数学の学習を進められている生徒もいるでしょう。
しかし、おそらく各学校の3分の1くらいの生徒は、このスタイルに適応できず、つまらくてわからない授業に耐えながら、大量の課題や定期試験に悪戦苦闘しているのが現実ではないかと思います。
では、そのまま指をくわえて、耐えているだけでいいのでしょうか。
生徒の要望によって、学校の授業のスタイルをすぐに転換させるのは非常に難しいでしょう。(たくさんの署名を集めたり、長期間、根気強く訴えかけていけば、何年か後には変わるかもしれません。でも自分はその恩恵に預かることはできません。)
ですから、自分の方を変えていくしかないのです。
でもこれを残念なこと、つらいことと思わない方がいいです。
ピンチはチャンス。
自分の発想を転換することで、数学がわかり、楽しくなる重要なターニングポイントになるかもしれません。
まずはじめに、とても大事な心構えをしましょう。
「学校は、懇切丁寧に勉強を教えてくれるところではない」と開き直るのです。
その代わりに学校は「毎日の授業や定期試験で、数学の自学自習のペースメーカーとなってくれるところ」、また「繰り返し提出を要求される課題を通じて、何が重要な問題なのかを知れるところ」なんだぐらいに思っておきましょう。
お尻を叩いてくれる存在がいるというのは、考えようによっちゃ、これはこれでとっても有り難いことです。
また、「数学の中身を理解するのは、学校の授業じゃなくていい」と開き直ることで、数学を理解するための、その他の様々なアイデアが浮かび上がってくるはずです。
学校の重要な機能のひとつは、同じ年齢で同じことを学ぶ仲間と会えることです。
わからない問題は友達とどんどん話をして解決しましょう。
また、インターネットが普及し、スマホが当たり前になり、映像授業の質も上がってきた現在では、手軽に無料で「わかりやすい授業」を受けることができます。
自分のお気に入りの先生を、YouTubeなどで探してみましょう。
1人だけでなくて、ひとつの単元を何人かの先生から学ぶのもいいですね。
ひとつの問題を、色々な先生から学ぶことによって、「共通した考え方」と「その先生独自の考え方」の両方を学ぶことができるので、視野が大きく広がりますよ。
また、ブリリアンスでも映像授業を提供していますが、すべての単元を網羅できているわけではないので、他の先生の映像授業もどんどん利用させて頂いています。
そういうこだわりを捨てると、学習方法の幅は大きく広がります。
数学を楽しく、わかりやすく学べるならば、どんな方法でもいいじゃないですか。
当たり前のことばかり書いているような気もしますが、小さな当たり前を少しずつ実践していくと、積もり積もって大きな革命になることがあるものです。
最後に高杉晋作の有名な歌を。
「おもしろき こともなき世を おもしろく 住みなすものは 心なりけり」