学習サロン ブリリアンス

自分にとっての満点を取る

数学・理科の実力テストや入試問題で得点を上げるコツを連日ご紹介していますが、本日はその第3弾をお送りします。

「できる問題を落とさないこと」が入試では必須だと昨日お話ししましたが、そのための秘策をご紹介します。

ある問題が不正解で-3点だったとしましょう。

しかしその原因が、知識不足・実力不足なのか、不注意・計算ミスなのかによって、意味は大きく変わってきます。

知識不足・実力不足で失点したなら仕方ありません。

その問題は、テストを受けたその時点の自分では解けなかった問題なのですから。

一方、不注意や計算ミスで失点した場合は違います

その問題は、テストを受けたその時点の自分で解ける問題だったのであり、防ぐことができた失点だったのです。

この「ケアレスミス」による失点が、そのテストの得点の10%を超えるようなら、その時の自分のパフォーマンスは良くなかったと考えるべきです。

例えば、100点満点のテストで、60点取れたとしましょう。

しかし60点の10%、つまり6点以上ケアレスミスで失点しているようならアウトということです。(本当は66点以上取れていたことになります)

たかが、10%と侮らないでください。

入試の合否はこの10%の得点で決まります。

ある高校(大学)に合格したいと思う時、そこで勝負しなければならない相手は、自分の実力に近い人たちです。

自分より実力が大幅に上の人は、もう1ランク以上上の高校(大学)を受験するでしょうし、実力が大幅に下の人は、下のランクの高校(大学)を受験するでしょう。

ですから合否を争うことになるのは、普段の模試の成績などで自分と同じくらいの結果を出している人たちであり、そこで重要になってくるのは「いかにして自分の実力を出し切るか」ということです。

先ほどの得点例で言いますと、1教科につきミスによる失点が6点あるなら、5教科では30点分の失点になります。

もしノーミスなら30点得点がプラスされていたわけであり、同レベルの人と勝負では、「余裕で勝負を決することができる」得点差と言って差し支えないでしょう。

ケアレスミスによる失点が0だったということは、「その時の自分における満点」が取れたということです。

「その時の自分における満点」を目指す、すなわち

(ケアレスミスによる失点)/(そのテストでの得点)の値を限りなく0に近づけていくことが大事なのです。

そこで、実力テストや模試が返却された時、あるいは自分で過去問を解いて採点する時、まちがった問題を色分けするようにしてみましょう。

知識不足・実力不足でまちがった問題は青、ケアレスミスでまちがった問題を黄色といった具合に問題番号に色を塗っていくのです。

そして黄色の問題をどうやったら減らせるか、具体的に工夫できることはないか考えて、書き出していきましょう。

この作業を繰り返していくと、自分がどういう場合にケアレスミスを出しやすいのか、その傾向と対策が見えてくると思います。

その傾向と対策を整理して自分だけの「ケアレスミス対策ノート」を作り、それに基づいてテスト演習を重ねていくと、徐々にミスは減っていくと思います。

最後にもう一度繰り返しますが、入試で勝つ人というのは、難しい問題を解ける人ではありません。

難しい問題はできないとしても、その時の自分の力で解ける問題を絶対に落とさない人です。

「その時の自分における満点を取れる人」、すなわち「ミス率を限りなく0%にできる人」です。

そして、そのための工夫と努力を普段からしている人です。

「ミスを減らすための工夫と努力」、すでにやっている人はさらに磨きをかけつつ、続けていきましょう。

まだやっていない人は今日から始めてみましょう。

きっと計り知れない効果が得られると思います。

【今日のまとめ】

①(ケアレスミスによる失点)/(自分の得点)が10%を超えたらアウト。この値を限りなく0に近づけること。
②テストが返却されたら、失点の原因を色分けする。そしてケアレスミスによるまちがいを減らす工夫を考え、ノートに整理する。
③ミスを減らすための工夫と努力を続け、入試本番では「その時の自分における満点が取れる人」になる。

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