自己分析と繰り返しの絶大な効果

数学の学習法は様々ありますが、今回は「自己分析をしながら参考書を繰り返し通ることの絶大な効果」について、お話したいと思います。

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学年末考査も終わり、様々な生徒が素晴らしい成果を続々と報告してくれています。

その中でも、ブリリアンス独自の「ミッショントレーニングプログラム」を受講しているある生徒が、非常に意義深い成果を報告してくれました。

高校2年生のS君は、数学に苦手意識があったのですが、「数学が得意な生徒として学校の先生や友達に認知されるようになりたい」という思いを持って、昨年の10月から「ミッショントレーニングプログラム」を受講し始めました。

その内容を簡単に説明すると、自分に合った参考書や問題集を選び、学習計画を立て、自学自習館に来る日は必ずその計画をやり遂げる、というものです。

さらに重要なポイントがあります。

それは毎回の学習内容を必ず自己分析し、「その日学んだこと」「レベルアップしたこと」をカルテに書き込むことです。

そして、各問題の理解度について、自力でミスなくできたものには「◎」、自力でできたがミスがあったものには「◎ミス」、自力で取り組んだがまちがっていて、解答を見て理解ができたものには「●」、解答を参考にしながら解き、ほぼ理解できたものには「〇」、解答を参考にしながら解いたが、理解がまだ不十分というものには「△」…、という風にカルテに印をつけていくことです。

こうすることによって2回目に問題集を通る時には、●や〇や△を、◎に変えていくという目的意識をもって効率良く学習を進めることができるのです。

また毎回自己分析し、点数に現れる前の自分の成長を日々言語化することによって、前向きな精神状態をつくることもできます。

Sくんはこの5ヶ月、私と相談しながら、週2回のペースで、苦手としている単元についてミッションを実行し続けました。

体育系の部活動も熱心にやっているSくんにとって、決められた日に自学自習館に来てミッションを実行するのは体力的にきつい日もあったでしょう。

でも彼が偉いのは、部活などの予定があったり、風邪などを引いたりしてやむを得ずミッションを休まなければならない時には、必ず別日に振替をして計画を修正していったことです。

こういう柔軟な修正をすることが、勉強を長続きさせるためのコツでもあります。

彼はこの5ヶ月の間に学校のテストや進研模試で着々と成績を伸ばし、最近ではついに「数学が得意な生徒として認知され、友達が数学を聞いてくるようになりました。」と、当初の目標を達成したことを報告してくれたのです。

自分で計画したミッションを実行しやり抜くことは、それだけで大きな自信につながります。

そして自己分析をしながら繰り返し問題を通ることによって、自信は成果に変わっていきます。

今回彼が学年末考査で一番嬉しかったこととして報告してくれたのは、点数の上昇もさることがら「ミッションでやり込んだベクトルの問題が全て解けて満点を取れた」ということでした。

この経験によって彼は、数学に対する自信をさらに大きくし、「自己分析をしながら繰り返し問題を通ることの価値」についての認識をさらに深めたのではないかと思います。

予習・復習や宿題で忙しい高校生にとって、「自分にとって必要なほんとうにやりたい勉強」を優先的に実行するのはなかなか難しいことだろうと思います。

そこで、その大きな助けとなるのが「環境」と「習慣化」です。

家で勉強するとなると、まずは宿題を片付けなきゃ…となりがちですが、たとえば「火曜と金曜は自習室に行き、その日はかならず最初に、自分で決めた勉強をしよう」と決めて、それを習慣化していくのです。

3週間ぐらいそれを続ければ、段々と当たり前になって、あまり意思の力を使わなくても、継続できるようになります。

ブリリアンスでは今後も、そういった自学自習に適した「環境」を提供し、「習慣化」のお手伝いをし、勉強をする時のさまざまな「思考の使い方」を伝えていきます。

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