ブリリアンスの元受講生で、県外での1年の浪人生活を経てこの春に多数の医学部医学科に合格した方が、詳細な医学部受験記を書いて下さいました。
今回はシリーズ第5回、「文系教科・良いとこ取りを目指す」と題して、その方の高校時代と1年間の浪人生活における、文系教科(英語・国語・日本史)の学習についてのレポートをお送り致します。(⇒ バックナンバーはこちら)
【英語】
〔高校時代の学習〕
高校3年間を通じて、あまり英語に苦手意識を感じたことはありませんでした。
成績も急に下がってしまうことはありませんでした。
ですが、英語で楽をしたわけではありませんでした。
授業の予習には毎日2時間から3時間の時間をかけていましたし、表現集(600選などの教材)や単語・イディオムは片っ端から覚えるよう心掛けていました。
鹿大では英検準1級取得者への優遇措置があったので、何度かチャレンジしてみましたが、なかなか合格できませんでした。
このことが原因で、センター演習で点が伸びないとき、必要以上に焦ってしまっていたのを覚えています。
〔浪人時代の学習〕
浪人時に通っていた予備校では、希望者対象で英検準1級取得プログラムがありました。
地元の医師などに英語を教えるプロの先生の指導を受けて、受験英語として今まで教わってきたこととは少し違った切り口で対策をしていただきました。
おかげでスピーキングテストは満点をいただき、CSEスコアでは1級まであと1点のところまで成績を伸ばすことができました。
浪人中の英文読解は、高校までの読み方とは少し違う読み方を学ばせていただきました。
語彙や表現に注目して読むことよりも、話題の配置、文構造の配置に気を付けることを重視するトレーニングをしました。
【国語】
現役時は、センター国語に本当に悩まされました。自分としてはセンターのためにマーク式の国語をもっと練習したい一方で、学校では記述式の国語をマスターすればセンターは乗り切れる、と言われていました。
今更その方針を非難しようとは思いませんが、当時の私は、難関大レベルの国語をマスターできるのはほんの一握りの人間ではないか、センターさえできれば目標が達成できる人たちのチャンスをそのような理屈で蔑ろにするのは無責任ではないのか、と思い、腑に落ちない状態でした。
今思えば、この晴れない精神状態が最悪の結果を招いた要因の一つではないかと思います。センター試験本番では、それまでにとったことのない最低点を取りました。
浪人が決まってまずしたことは、古典の基礎の確認でした。
その後、予備校の先生にセンター国語の問題作成委員が仕掛ける罠などを教えていただき、それらを踏まえて問題を解くようにしました。
しかし、それでもマーク模試の結果は不安定でした。
そこで、様々な予備校の先生やセンター国語のプロのノウハウを盗もうと思い、秋ごろから、マーク模試一回ごとに一冊のセンター国語対策参考書を読むようにしていました。
その中には、すぐに良い結果として成果を生むものもありましたし、それまで使ってきた方法すべてを否定するようなものもありました。
ここで大切なのは、「参考書をたくさん読んでもブレない強さを持つ」ということだと思います。
たくさんのアイディアを取り入れる一方で、目指しているのはあくまでも良いとこ取りだということを忘れないことが大切ではないかと思います。
【社会(日本史)】
日本史については、現役時の段階で過去問を黒本一冊分ぐらい解いていました。
解いて行くなかでも、もう少しで9割というところまで仕上げていたのですが、本番ではそれより15点以上低い結果に終わってしまいました。
この結果を踏まえ、自分の何がいけなかったのか振り返ってみると、過去問や問題集の出来を自信の根拠にしていたことが敗因の一つだと思いました。
当時の私は「これだけ点数を取れるようになったんだ!」と過度に自信を持ちすぎていたと思います。
確かに、そのような教材で点数が上がるのは勉強の成果に他ならないのですが、そこで出た問題がセンター本試で出るかというと、話は別です。
過去問はあくまでも過去問ですし、実戦問題集は過去問を参考にして出題された問題の寄せ集めです。
その点数が上がっても、過去問の問題を覚えただけであって、一発勝負の本番で結果が出せるとは限りません。
直前期こそ、教科書に基づいた地道な復習が必要になります。
目指しているものが「模試で高得点を取ること」ではなく、「センター本番で結果を出すこと」だということを忘れてはならないのだということを痛感しました。
浪人している間、結果にこだわるよう心掛け、数学でも述べたように過去問と問題集とのバランスを考えながら、教科書を徹底的に理解するよう心掛けました。
⇒ 最終回「ポジとネガ、どちらも味方にする」に続く
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Author 1センチちょっと前(鹿児島県立鶴丸高校卒)
鹿児島大学 医学部 医学科 東京慈恵会医科大学 医学部 医学科 他
医学部 医学科 多数合格 英検準1級取得
〔高校3年時〕学習サロン ブリリアンスにて数学・物理の個別指導を受講
地元の予備校および地域の学習塾の自習室を利用
〔1年間の浪人時〕県外の医進予備校に在籍