教材マニアの心の叫び

私の出費の70%は教材代、20%は晩酌用の日本酒代です(笑)

本屋さんに行くと、自然と学習参考書コーナーに足が向いてしまいます。

そして、気になる教材があると、お金をあまり気にせず買い込んでしまいます。

洋服など、身につけるものなどには、お財布と相談してよく考えるのですが、

教材に関しては「ええい、もう買っちゃえ!」と勢いで買ってしまうことが

多々あります。

工夫された良い教材から私自身が多くを学ぶことによって、生徒さんにその

エッセンスを還元できたらといつも思っています。

いつか「ブリリアンスに行けば、日本中、世界中の優れた教材があるよ!教材

の図書館だよ!」という噂が立つぐらいにしたいものです。

さてさて、今日の本題は「ニューアクション」という東京書籍から出版されて

いる数学の参考書にまつわる、教材マニア(?)の私の心の叫びです(笑)

この参考書は、有名な「チャート式」シリーズと並んで、高校生の数学の副教材

としてよく採用されているのですが、みなさんご存知でしょうか?

鹿児島では、私立高校に採用高が多いみたいですね。

「実力考査の出題範囲」として、学校の先生がこのニューアクションの例題から

幾つかをピックアップし、生徒はそれを自主的に勉強して試験に備えるという形

が多いようです。

私も生徒さんからこのニューアクションについての質問を良く受けますし、実力

考査の範囲としてどのような問題が割り振られているのかを事前に把握した

かったので、この参考書を手に入れる必要が出てきました。

しかし、このニューアクションを手に入れるまでには数々の難関が立ちはだかり

ました。

まず、ニューアクションは、基本的に本屋さんで店頭販売していません。

ここで、「基本的に」と書いたのには訳があります。

ニューアクションには実は、「学校販売専用に編集されたもの」と、

「市販用に編集されたもの」の2種類が存在します。

それで、「市販用に編集されたもの」の一部は、店頭でも販売されているの

ですが、その多くはすでに絶版になっているのです。

私が一番必要としていた「ニューアクションα数学Ⅲ+C」というものも、

残念ながらすでに絶版となっていました。

そこで、ネットなら中古品が出回っているのではないかと思い、検索してみた

ところ、やはりあるではありませんか!!

「ネットショッピングって便利だな~♪」と思いながら、ポチッとボタンを押した

私は、ワクワクしながら教材の到着を待ちました。

そして、手元に届いた「ニューアクションα数学Ⅲ+C」を、喜び勇んで生徒に見せ

たのですが、その生徒がひと言。

「先生、なんかちがう・・・」

良く見てみると、生徒が持っているニューアクションと、私が持っているニュー

アクションは微妙に違うのです!

そう、それもそのはず、生徒の持っているニューアクションは「学校販売専用」の

もの、私の持っているのは「市販用」のものだったのです。

この時、私は初めて、「学校販売専用」のものと、「市販用」のものでは、表紙デ

ザインだけでなく、扱われている内容が違うという衝撃の事実を知りました。

生徒のニューアクションには載っているのに、私のニューアクションには載ってい

ないという問題が多々あり、例題番号も大きくずれています。

これでは生徒の勉強の状況が把握しにくく、授業もやりにくい。

せっかく手に入れたニューアクションは、あんまり役に立たないという残念な事実

が判明しました。

ネットの古書店では、それが「学校販売専用」のものなのか、「市販用」で絶版に

なったものなのか書いてありませんでしたし、私も深く考えなかったのが良くあり

ませんでした。

そこで、これはもう、東京書籍に問い合わせるしかないと思い、東京書籍のサイト

をくまなく調べてみたところ、そこにはこんな残酷な一文がありました。

ニューアクションは・・・

『学校・教育委員会以外の方には販売いたしません。』

塾関係者としては、ケンカを売られているような文句であります。

ここで出版社の方にひと言申し上げておきたいことがあります。

巷には、市販されていない「塾でしか手に入らない教材」というものがあります。

私も、塾専用の教材を扱っている問屋さんから卸して頂いていますが、

この「塾専用教材」は、学校の先生が採用できないわけではないのです。

塾でも学校でも手に入る(ただし個人で手に入れるのは大変よ♪)

教材がほとんどなのです。

塾用教材は学校の先生も採用できて、学校専用教材は塾の先生は採用できない

というのはいかがなものかと思います。

学校も塾も、生徒の学習を支援するのが仕事だと思いますので、

そこをよく考えて頂きたいです。

さて、そんな超レアアイテムである「学校販売専用」のニューアクションを手に

入れることは半ばあきらめかけていた私でしたが、昨日ふらりと立ち寄った

「ブックオフ」で、奇跡的な邂逅の瞬間が訪れます。

何万冊という古本がひしめく店内、その一角、学習参考書コーナーの片隅に、

「学校販売専用」の「ニューアクション」が並んでおるではないか!

(しかも複数!!)

私は狂気乱舞しました!(心の中で…)

しかも、状態が悪いものに至っては、105円で売っています。

(超レアなんだぞ!105円は安すぎる!!)

おそらく今年高校を卒業した生徒さん達が売っていったんでしょうね。

宝の山は、かなり身近なところにあったのです。

ニューアクションα

(※左が「学校販売専用」、右が絶版になった「市販用」)

今後、「ニューアクション」で検索をかけて、このページまで辿り着かれる、

全国の塾関係者の方々、家庭教師の方々も出てくるのではないかなと思います。

学校販売専用のニューアクションを手に入れるなら、ブックオフが狙い目です!

その際、表紙や背表紙のデザインに注意して、お間違えのありませんよう。

それから、受験を終えた学生の皆さん。

皆さんが一生懸命使ってきた、あるいは、ほとんど使ってこなかった参考書には、

一部の人間にとっては、ダイヤモンドに匹敵する価値があるかもしれません。

あなたの本棚のダイヤモンド、必要としている人の手に届けるためにも、

是非お近くのブックオフで売ってくださいね♪