1回の授業で生徒に残せるものは、究極的にはひとつだけだと私は考えています。
そのたったひとつのことが、「強力な磁石」となって、知識をどんどん吸収してくれる、そういうものを残したいです。
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このことは私自身が誰かの授業を受ける時の心構えから来ています。
先生がおっしゃることをたくさんメモしてあとで振り返るのですが、メモを見なくても、その後も心に残り続けるようなことというのは、1個(多くても2個ぐらい)です。
その1個を、授業が終わった後も、ふとした時に意識的に思い出して反芻します。
そうして、その1個が自分の血肉になった時に、その1個が核となって、他に先生がおっしゃったことや、その後自分が独自に勉強したことが、結びつけられて、大きな知識の樹に育って行きます。
これまでの経験上、10個の断片が薄くバラバラに記憶されるよりも、大きな1個の核がしっかりと自分に刻まれている方が、応用力につながるんですよね。
これから授業を受ける時や自習をする時には、こう意識されてはどうでしょうか。
1回の授業や勉強で、心の中に刻むものを、「ひとつだけ」しっかりと選ぶ。
そしてそれが大きな核に育つまで、しっかり反復していこうと!